杉原こうじのブログ2

武器取引反対ネットワーク(NAJAT)代表の杉原浩司の綴るブログです。こちらのブログ https://kosugihara.exblog.jp/ の続編となります。

【資料】11月21日 防衛省との意見交換 質問項目


【11月21日 防衛省との意見交換 質問項目】

1. 12式地対艦誘導弾の製造態勢の拡充474億円とは、軍需産業強化法(防衛生産基盤強化法)にもとづく、各企業への補助金のことか。

2. 新地対艦・地対地精密誘導弾の開発320億円とは、これまでとはまったく違う新規のミサイルを開発するということか。これまでの12式能力向上型の開発経緯を見ると、この新ミサイルは12式能力向上型よりも長大な射程距離を持つと推測されるが、射程距離を明らかにされたい。
また、地上攻撃が可能な長距離ミサイルを配備すると、中国やロシアの新型ミサイルの開発に拍車をかけ、あらたな軍拡競争がはじまってしまうと私たちは考えるが、防衛省はどう判断しているか、お聞きしたい。

3. トマホークの納入に向けた発射機能の艦艇への付加2億円とは、イージス艦8隻すべてに付加して2億円ということか、それとも、もっとも新しいタイプの「まや」(2020年就役)と「はぐろ」(2021年就役)だけに付与するということか。艦艇攻撃が可能なバージョンの購入予定はないと、23年2月にうかがっているが、それに変化はないか。

4. トマホークの納入が1年前倒しとなり、最新型のV型ではなくⅣ型になると報道されているが、これは事実か。岸田首相は約400発の購入と国会で答弁したが、購入総数に変更はないか。

5. 12式能力向上型をはじめとする一連の長距離ミサイルの運用には、独自の測位衛星の打ち上げなどが必要と思われるが、その方式と費用について明らかにされたい。準天頂衛星「みちびき」の使用は検討されているかどうかも明らかにされたい。

6. 輸送ヘリコプターCH-47JA 12機で2220億円(単価185億円)、CH-47J5機で1081億円(単価216億円)が計上されている。1996年以降はJA型を調達してきたと承知しているが、旧式のJ型を5機調達する理由を明らかにされたい。また、JA型よりも単価が高い理由も明らかにされたい。これまでのJ型、JA型にはない機能が追加されている場合は、その内容も明らかにされたい。

7. イージスシステム搭載艦の建造費3797億円、既計上分3950億円の内訳を明示されたい。また、同艦2隻の乗員総数を何人と想定しているか示されたい。

8. 「クラウドの整備」に1085億円が計上されているが、これは自衛隊のシステムの統合と、サイバーセキュリティ対策の費用と考えてよいか。1085億円の内訳を明示されたい。

9. 火薬庫の整備に221億円が計上されている。建設地はどことどこを予定しているか、明らかにされたい。また、27年度までに横須賀に、比与宇火薬庫以外の火薬庫を新設する予定はあるか。

10. 新型補給艦の建造に825億円が計上されている。「洋上における後方支援能力を強化」とは、具体的にどういうことか。また、これが就役した時点で、既存の補給艦(「ましゅう」、「おうみ」、「とわだ」、「ときわ」、「はまな」)の除籍を検討しているかどうかを明らかにされたい。4年後の時点で補給艦を何隻体制にするかも明らかにされたい。

11. 22年度予算で計上された小型揚陸艇、中型揚陸艇は2024年3月に納入されるが、その配備先を明らかにされたい。

12. 統合幕僚監部が10月27日に発表した「令和5年度自衛隊統合演習(実動演習)について」という訓練広報では、実施場所として、(2)民間空港・港湾 (3)川崎市柏崎市御前崎市唐津市佐世保市諫早市対馬市壱岐市奄美市奥尻町東通村楢葉町東海村、大和村、徳之島町、天城町、伊仙町、与那国町があげられている。
 (2)の民間空港・港湾については、どことどこを使うのか明らかにされたい。(3)にあげられた各自治体では、それぞれどのような訓練をするのか、明らかにされたい。川崎市については民間の新百合ヶ丘病院での訓練とされている。具体的にどのような訓練が行われたのか、明らかにされたい。

13. 「令和6年度歳出概算要求書」によれば、「40-35訓練・演習の実施に必要な経費」は、161億円と23年度に比して約47億円も増加しているが、その理由を説明されたい。

14. 護衛艦の空母化改修について。護衛艦「かが」の改修工事は完了したかどうか、改修工事にかかった費用を明らかにされたい。また、第2次改修の予定はあるか。
 護衛艦「いずも」は10月より、ジャパンマリンユナイテッド株式会社横浜事業所磯子工場のドックに入っているが、これは第2次改修工事のためか、それとも通常の年次点検のためか。いずれの場合にせよ、その費用を明らかにされたい。 

15. 23年度予算には、「多用途/攻撃用UAVの運用実証」に69億円を計上。偵察・攻撃用ドローンとして、米ジェネラル・アトミクス社製の「MQ9」(リーパー)やトルコ製の「TB2バイラクタル」を試験導入した。また、「小型攻撃用UAVの運用実証」に30億円を計上し、「敵」に体当たりする自爆型ドローンとして、イスラエルのIAI社製の「ハロップ」と米エアロ・バイロメント社製の「スイッチブレード」を試験導入している。これらの試験結果はどうなったのか。また、今後の本導入はどうなるのか、予算措置の見通しを含めて示されたい。

16. 日英伊で共同開発する次期戦闘機に搭載する「次期中距離空対空誘導弾」の開発に184億円が計上されているが、担当する企業名と開発経費の総額見通し、開発スケジュールを示されたい。

17. 次期戦闘機の開発を推進する調整機関への拠出金として40億円が計上されているが、具体的な細目を示されたい。

18. 極超音速滑空弾を迎撃する新型ミサイルの日米共同開発に750億円が計上されている。開発経費の総額の見通しと開発に携わる日本の企業名を示されたい。

以上