杉原こうじのブログ2

武器取引反対ネットワーク(NAJAT)代表の杉原浩司の綴るブログです。こちらのブログ https://kosugihara.exblog.jp/ の続編となります。

【資料】ジェノサイドをとめろ! イスラエルに制裁を!10.1外務省交渉 質問項目

2025年9月18日に開催された政府交渉に140人以上が集まった。


ジェノサイドをとめろ! イスラエルに制裁を!
10.1外務省交渉 質問項目

【追加質問】

1.岩屋外相は9月19日の記者会見で「事態が更に悪化する、あるいは「二国家解決」の土台が完全に崩されるような事態に発展すれば、今おっしゃったようなことも含めて、つまり国家承認をする、あるいは、制裁をする。今、予断をもって言っているわけではありませんけれども、あらゆる選択肢を検討していかなければいけないと考えております」と述べた。しかし、ガザでは強制餓死さえ含めて最低でも6万5000人以上が虐殺され、日々多くの命が奪われている。事態は日々悪化しており、それを食い止めるための制裁はただちに実行されなければならない。また、「土台が完全に崩されるような事態」になってからでは取り返しがつかない。
・これほど事態が悪化した今となっても、国家承認や制裁に踏み切らない理由は何か。
・「更に悪化した事態」「二国家解決の土台が完全に崩されるような事態」とは具体的にどのような事態のことか。
・「あらゆる選択肢」に含まれるであろう措置を具体的に明らかにされたい。また、「制裁」はどのような範囲、内容、程度を想定しているのか。

2.岩屋外相は9月21日のNHK日曜討論」において、国連人権理事会調査委員会による「ガザでのイスラエルの行為はジェノサイド」との指摘について問われ、「そのように断ずるかどうかは事実関係をしっかり確認すべきこと」と答えた。
イスラエルによる虐殺が激化してから2年も経つ現在、なぜ事実関係が確認できていないのか。今までどの部署でどのような作業を行ってきたのか。
・いつまでにどのようにして事実関係を確認し、どのようにして判断するのか。
・ジェノサイドに当たるかどうかは今後判断するとのことだが、少なくとも国際人道法違反、国際刑事裁判所条約(ローマ規程)違反に当たるとの認識はあるか。

【9月11日に提出済みの質問】

<日本政府が賛成した占領終結を求める国連総会決議の履行について>
 2023年10月7日以降、イスラエル軍によって最低でも64000人を超えるガザ住民が虐殺され、飢餓の強制による餓死さえ相次いでいる。西岸においても住民虐殺や入植の拡大などの暴力が激化している。現在進行しているのは紛れもないジェノサイドであり、民族浄化である。
 パレスチナ占領地への入植の拡大(ヨルダン川西岸地区エルサレム東側の占領地に新たに3400の住宅を建設し、住民の生活圏を南北に分断する計画など)、住民への迫害・殺傷・略奪・破壊などは国際法違反であり、人道にも反する。日本政府も賛成した2024年9月18日の国連総会決議ES-10/24は、1年以内に違法な占領政策終結させることをイスラエルに求めている。そのために決議は、国連加盟国に、
パレスチナ占領地におけるイスラエルの不法な存在(入植者による暴力にかかわるものを含む)の維持に従事する自然人および法人に対する渡航禁止や資産凍結を含む制裁を実施すること
パレスチナ占領地またはその一部に関して、イスラエルの同地域における不法な存在(入植地およびそれに関連する体制を含む)を固定化させる可能性のあるイスラエルとの経済取引または貿易取引を控えること
パレスチナ占領地においてイスラエルが作り出した違法な状況(入植地およびそれに関連する体制を含む)の維持を支える貿易関係または投資関係を防止するための措置を講じること
イスラエル入植地原産のあらゆる製品の輸入を停止するための措置に加え、占領国イスラエルへの武器・弾薬・関連装備の提供または移転を、パレスチナ占領地で使用される可能性があると合理的に疑われるすべての場合において停止するための措置を講じることを求めている。

1.決議の実現に向けてこの1年間、日本政府はどのような行動をしてきたか。渡航禁止や資産凍結を含む制裁、経済取引の停止や武器等移転の停止など、決議が求める具体的措置を取ってきたのか、その内容と経過、現況を示されたい。

2.「措置」や「制裁」の対象には、イスラエルの政府機関やその要人、企業などとの協定、協力、貿易、取引、交流なども含めるべきである。また、日本の政府機関だけでなく、企業や民間団体にもその趣旨を訴え、「措置」や「制裁」が実効性を持つよう、官民一体で取り組むべきである。外務省として他省庁などの政府機関に対して、また企業や民間団体に対して、措置や制裁を取るように働きかけてきたのか、具体的に示されたい。

3.外務省は2024年7月23日に西岸地区において違法な入植を進めるイスラエル人入植者4個人に対する資産凍結を行ったが、UNOCHA(国連人道問題調整事務所)の報告によれば現在、東エルサレムを含むパレスチナ西岸地区の入植者数は約74万人にまで増加している。イスラエル政府の国策のもとで入植が拡大する中、制裁対象をより多くの個人や企業に拡大する予定はあるか。また、上記4個人への資産凍結措置は入植地の拡大に対する有効な歯止めとなっているのか、外務省としての認識を伺いたい。

4.現在、国連はガザ地区並びにスーダンの状況を「飢饉」として報告している。日本政府においてもガザ地区が飢饉状態にあるという認識を国連と共有していると考えてよろしいか。日本政府は2025年8月20日にWFP(国連世界食糧計画)と食糧支援のために5億円の資金提供の覚書を取り交わした。日本政府として資金拠出を行っているWFPを含む国連パートナーによるガザ地区への食糧支援に関し、ガザ地区での人道状態を緩和するために意味のある支援となるように、その調達・搬入・配布のルートをどのように確保する政治的またはロジ的支援を行うのか具体的な方策を示されたい。

5.今月9月1日に行われた「サイバーテック東京2025」に関する市民・議員との意見交換において、経産省内閣官房の担当職員は、ジェノサイド防止のためのあらゆる措置を命じた国際司法裁判所(ICJ)の暫定措置命令(2024年1月26日)について、上川外務大臣が表明した「誠実に履行されるべき」との日本政府の立場を、「承知しているが、(立場を共有しそれに沿って政策立案や措置をするかは)お答えする立場にない」と繰り返した。外務省が公式に表明した日本政府の立場は、(過誤でないかぎり)各省庁も共有するのが当然ではないのか。外務省として経産省内閣官房に厳しく指導すべきではないか。

6.外務省の担当大使やイスラエル外務省担当者らが出席しての第10回日・イスラエル科学技術協力合同委員会(2025年1月15日)の東京開催、2024年10月と2025年5月の武器見本市(外務省も後援)へのイスラエルの出展、 大阪万博へのイスラエルの出展、イスラエルの外相や経済産業相、国会議長らの来日と歓待、元モサド幹部・元イスラエル軍8200諜報部隊幹部らが登壇した「サイバーテック東京2025」の開催、イスラエル製攻撃型ドローンの輸入検討や年金積立金のイスラエル投資の継続など、日本政府のこの1年間の一連の行動は、自らが賛成した国連総会決議ES-10/24に明らかに反するものと考えるが、外務省の認識を明らかにされたい。

<アルバネーゼ報告書について>
7.2025年6月30日の第59回国連人権理事会第27回会合において、フランチェスカ・アルバネーゼ国連特別報告者が「占領経済からジェノサイド経済へ」と題する報告書(A/HRC/59/23)を発表した。外務省はこの報告書を「誠実に履行されるべきもの」と認識しているか。とりわけ、「ビジネスと人権」についての政策を考えるうえで参考にしうるものと認識しているか。また、省内において、この報告書についての検討を行っているか、日時や部署名も含めて明らかにされたい。

8.ウクライナに侵攻したロシアには、軍事用途に使用可能なロボットの禁輸などの制裁を課している。一方で、アルバネーゼ報告書でも日本企業ファナックの製造用ロボットがイスラエルの最大手軍需企業エルビット・システムズで使用されていることが指摘されていながら、同国へ制裁をしないのはなぜか。政府が掲げる「法の支配」はどうなるのか。

9.同報告書において特別報告者は、「提言」として国連加盟国に対して、以下を強く要請している。
(a)イスラエルに対し、すべての既存の協定および技術や民生用重機などの軍民両用物資を含む制裁および全面的な武器禁輸措置を課すこと
(b)すべての貿易協定および投資関係を停止または防止し、パレスチナ人を危険にさらす可能性のある活動に関与する法人組織および個人に対し、資産凍結を含む制裁を課すこと
(c)法人組織に対し責任を厳格に追及し、国際法の重大な違反に関与した場合は確実に法的責任を負わせること
外務省はこれらの提言を実行する意志はあるか。また少なくとも今後、具体化について検討していくか。

<米国によるICCや国連特別報告者への制裁について>
10.米トランプ政権は、国際刑事裁判所ICC)関係者への制裁(2025年2月6日付の大統領令)に続いて、アルバネーゼ国連特別報告者にも制裁を課すと宣言した(7月9日の大統領令)。これを受けて国連人権理事会の特別手続き調整委員会は、「国連制度全体と人権、正義、説明責任、法の支配というその核となる価値に対する継続した攻撃を反映するものだ」「このような人権法へのあからさまな無視と侮辱を前に沈黙することは選択肢にない」として、全国家、人権理事会、国際共同体の全てのメンバーに人権の促進と保護のための多国間システムを防衛するための断固とした行動をとるよう求めた。外務省・日本政府はトランプ政権に対して、公式の場でそれぞれの制裁への反対、解除を求めたことはあるか。日時と場所を明らかにされたい。また、非公式な場においてはどうか、同様に示されたい。

<デュアルユース製品(FANUCの産業ロボットなど)の移転規制について>
11.2024年4月5日、国連人権理事会によって、イスラエルへの武器や弾薬、軍需品の売却や移転を停止するように加盟国に対して求める決議案が採択された。日本は投票において棄権しているが、人権理事会によって採択されたこの決議に関して、誠実に履行されるべきものと認識しているか。

12.2024年9月18日、国連専門家39人がイスラエルに対して「デュアルユース品目を含む全ての武器に関わる合意、武器の輸入・輸出・移転を停止し、全面的な武器禁輸を課すこと」を全加盟国に要請した。前述したように同日、国連総会が決議ES-10/24を採択し、被占領地パレスチナヨルダン川西岸地区ガザ地区)で使用される可能性のある武器・弾薬・関連装備のイスラエルへの供給停止に向けた措置を取ることを、全加盟国に要請した。日本は投票において賛成した。改めて、この決議に関して、誠実に履行されるべきものと認識しているか。

<サイバーテック東京2025について>
13.今月9月4日に東京都で実施された「サイバーテック東京2025」は、内閣官房ならびに経済産業省が後援したイベントである。本イベントはテルアビブで毎年開催されてきた「サイバーテックグローバル」というイベントの「東京出張版」ともいうべきもので、起源はネタニヤフ首相が2014年に発表した、イスラエルによるサイバーとグリーンのテックの技術輸出を拡大するという宣言によっている。イスラエルからも多くの政府高官や担当官(経済産業相、国家サイバー総局長ら)が来日し登壇した。このイベントないし前後の訪問団の滞日にあたり、外務省はイスラエルから公電ないしレターを事前に受け取ったか。受け取った場合、国際世論やパレスチナの人道状況に関する状況を鑑み、本件の実施に関して経済産業省と調整を行ったか。行った場合は具体的な議論の内容を示されたい。

<その他>
14.トランプ大統領などが掲げている「ガザのリゾート開発」構想は、パレスチナの土地を勝手に奪い、ガザ住民を追い出し、結局は米国の領土化またはイスラエルとの共有をめざすもので、民族浄化そのものである。パレスチナの国家建設を事実上阻止するものでもあり、国際法の甚だしい蹂躙である。外務省・日本政府はこの構想に関して、どのような姿勢か。またこの件に関して、アメリカ政府に意見表明をしたことはあるか、時期や内容も含めて明らかにされたい。