


【紹介】麻布米軍ヘリ基地(赤坂プレスセンター)の機能強化に関する漢人あきこ都議の質疑
※漢人あきこ都議の質疑から、麻布米軍ヘリ基地(赤坂プレスセンター)に関する部分をご紹介します。私も質問作成に関わりました。
<東京都議会「都市整備局」事務事業質疑>
漢人あきこ(グリーンな東京)-11月20日、都市整備委員会
質疑全体の概要はこちら
https://kandoakiko.com/blog/2025/11/6126/
録画はこちら(漢人の全体は 4:13:50 あたりから90分)
https://nws.stage.ac/metro-tokyo-stream/arcplayer.html?list=C01_4&id=1&lecno=4
【5】在日米軍の統合軍司令部へのアップグレードと赤坂プレスセンターの機能強化について
ヘグセス米戦争長官は3月30日の記者会見において、在日米軍司令部を戦闘司令部としての「統合軍司令部」にアップグレード(格上げ)する作業を始めたと表明した。それに伴い4月、都心の一等地にある米陸軍基地である「赤坂プレスセンター」内に「自衛隊統合作戦司令部(JJCC)協力チーム」が新設され、日常的に防衛省・自衛隊等のカウンターパートと連絡・調整を担うサテライトオフィスも設置された。
この組織は、自衛隊と米軍の戦闘指揮統制系統の連携強化に向けた第一段階に位置付けられている。今まで同基地は「要人輸送の拠点」「米軍広報の拠点」とされてきたが、今後は、米軍と自衛隊による戦時の共同作戦において、作戦や指令などの不可欠の役割を担うことになる。
これは基地機能の重大な変質であり、抜本的な強化である。これにより、周辺住民は、戦時において周辺国から攻撃対象となる許容しがたいリスクを押し付けられることになる。
今回の措置によって、それ以外にも4つの重大な悪影響が予想される。
①警察による警備が日常的にも強化され、住民生活に加えて都立公園や美術館の平穏が阻害される。
②基地への米軍ヘリ飛来の頻度が増し、騒音などの被害が増大し、墜落のリスクが高まる。
③平時においても「テロ」攻撃の標的となる危険性が高まる。
④東京都も求めてきた基地の撤去・返還がますます困難になる。
既に、4月以降、午前9時台と午後3時台に最も多く、それ以外の時間帯でも1日中まんべんなく離発着を繰り返していること、午前7時台や午後9時以降の早朝・夜間にも飛行していることが、地元の「麻布ヘリ基地撤去実行委員会」の調査により明らかになっている。この調査結果は昨日11月19日に記者会見で公表された。
こうした深刻な事態を踏まえて、東京都の見解を伺う。
Q1 東京都は、3月31日付で防衛大臣らへの関連の申し入れをしているが、当面人員の大幅増や施設の増強がないことなどをもって、「口頭要請」に留めている。しかし、これは明らかに過小評価であり、問題の本質を見ていないと言わざるを得ない。今回の措置は基地機能の抜本的変質と強化に他ならず、周辺住民に標的となるリスクさえ押し付けるものと考えるが、改めて東京都の認識をうかがいたい。
→基地対策部長答弁
・安全保障に関することは国の専管事項
・国は、司令部全体の人員の増加等の予定はないとしているが、都民生活に影響があることから、都は、基地返還の可能性が検討され、整理・縮小・返還が促進されるよう、国に要請
Q2 港区は2026年度に騒音測定の実施を検討している。都としても、飛行実態や騒音の調査を行うべきと考えるがいかがか。また、防衛省に対しても、同様の調査を行うよう求めるべきと考えるがいかがか。
→基地対策部長答弁
・安全保障に関することは、国の専管事項
・都は国に対し、基地周辺住民の安全確保を優先し、細心の配慮と安全対策を徹底することなどを要請
Q3 都として、今回の措置に関して、住民説明会や広報の配布を含む周辺住民への周知の機会を早急に設けるべきであると考えるがいかがか。また、防衛省に対しても同様の機会を設けるよう、要求すべきと考えるがいかがか。
→基地対策部長答弁
・安全保障に関することは国の専管事項
・都は、国に対し、国の責任において、様々な手段を通じ、丁寧な情報提供に努めること、を要請
Q4 住民の被害軽減のために、最低でも早朝と夜間の飛行を差し止めさせるべきである。この点について、防衛大臣および北関東防衛局長に対し、早急に文書による要請を行うべきと考えるがいかがか。
→基地対策部長答弁
・安全保障に関することは、国の専管事項
・都は国に対し、基地周辺住民の安全確保を優先し、細心の配慮と安全対策を徹底することなどを要請
Q5 毎日新聞による追跡調査により、米軍ヘリが基地周辺だけでなく都内全域で200~300mの低空飛行を行っていることが判明している(『首都圏は米軍の「訓練場」』参照)。これは1999年の日米合同委員会合意「日本の航空法を順守する」に公然と違反しており、危険極まりない。米軍は報道を受けて、ヘリポートと駐機場間の移動方法やエンジンを切る措置など、ごく一部の運用を改善したのみであり、低空飛行自体をまったく制限していない。改めて、都として低空飛行の禁止を強く文書で要求すべきと考えるがいかがか。
→基地対策部長答弁
・安全保障に関することは国の専管事項であり、米軍機による低空飛行についても、国において対応されるべきもの
・都は、国に対し、航空法の飛行時の最低安全高度を適用するよう要請を行うとともに、渉外知事会を通じて申入れ
<漢人コメント>
東京都の答弁は、国に責任を丸投げし、形骸化した「要請」を繰り返すのみである。基地機能の重大な変質を認識せず、高まる住民の懸念をないがしろにするその姿勢は、住民の命と健康を守るという自治体の責務を放棄するもので看過できない。既に、周辺住民からは、騒音の拡大に加えて、排ガスによる健康被害の不安も表明されている。
改めて、早朝と夜間の飛行差し止めや低空飛行の禁止を実現させるため、防衛省や在日米軍に対して毅然とした姿勢で交渉することを強く求める。