杉原こうじのブログ2

武器取引反対ネットワーク(NAJAT)代表の杉原浩司の綴るブログです。こちらのブログ https://kosugihara.exblog.jp/ の続編となります。

【IHIへの要請書】ジェノサイドに加担するF35戦闘機へのエンジン部品の供給を中止してください


※10月15日、国際的なBDS(ボイコット、投資引き揚げ、制裁)運動の呼びかけに応えた「虐殺戦闘機F35にエンジン部品を出すな! #IHI 本社前アクション」に35人が参加。
以下は、豊洲IHI本社ビル前で読み上げ、守衛を通して提出した要請書です。

【要請書】

株式会社IHI
代表取締役社長 井出 博様

 ジェノサイドに加担するF35戦闘機へのエンジン部品の供給を中止してください

 ガザにおいて「停戦」が発効しましたが、最低でも67,000人以上を虐殺してきた「イスラエル」によるジェノサイドと民族浄化の構造は何ひとつ変わっていません。恒久的な停戦と障壁なき援助の搬入はもちろん、莫大な被害の賠償と生活の再建、そして、違法な占領の終結とネタニヤフ首相ら戦争犯罪人の処罰こそがなされるべきです。
 こうした中で、グローバルなBDS(ボイコット、投資引き揚げ、制裁)運動が、ジェノサイドを担うF35戦闘機プロジェクト(米ロッキード・マーチンが主契約企業)に加担する国家、企業、機関に対する圧力を強化することを呼びかけています。
 「イスラエル」軍のF35は2024年7月、ガザ・ハーンユニスのアル=マワシ地区への攻撃に使われ、3発もの2000ポンド(約907kg)爆弾を投下し、90人を虐殺したことが明らかになっています。
 日本では、米国に向けてIHIがエンジン部品を供給していることが分かっています。IHIは2024年4月26日に、F35に搭載される「F135エンジン」の構成部品(福島県の相馬工場で製造)を米軍需企業「Pratt&Whitney」に向けて初出荷しました。IHIの総務担当者は、輸出した部品が組み込まれたF35がどこに渡るかをコントロールできないと認めています。
 また、防衛省も、「部品等を融通し合う国際的なシステムに参加する場合、(武器輸出の前提となる)防衛装備移転協定は必要ない」(2013年、安倍政権のもとでの武器輸出三原則の緩和に基づく措置)と明言しています。IHIの部品が組み込まれたエンジンを搭載したF35がイスラエルに渡る可能性はまったく排除されていません。
 IHIは、自ら製造し輸出したエンジン部品を組み込んだF35が、イスラエルに渡っていないかを厳しく確認すべきです。そのうえで、その可能性を完全に排除できない限り、エンジン部品の供給を中止すべきです。さらに、ジェノサイドに加担しているロッキード・マーチンやPratt&Whitneyとの取引自体も中止すべきです。「イスラエルの犯罪を可能とするグローバルにつながった加担のチェーン」から、ただちに降りることを強く求めます。
 今回、IHIの総務担当者は当初、「(エンジン供給は)政府の方針だから、要請を受ける立場にない」と言ってのけました。無責任にも程があります。自社の加害責任を棚に上げ、懸念する市民に真摯に向き合おうとすらしないその姿勢も根本的に改めるべきです。

 足元で行われているジェノサイドへの加担を止めることは、同時代に生きる者の責務です。私たちは、より多くの市民が、企業の虐殺加担を止めるために声を上げることも合わせて呼びかけます。

2025年10月15日              

武器取引反対ネットワーク(NAJAT)
BDS Japan Bulletin
ジェノサイドに抗する防衛大学校卒業生の会
Palestinians of Japan

[連絡先]090-6185-4407(杉原)