杉原こうじのブログ2

武器取引反対ネットワーク(NAJAT)代表の杉原浩司の綴るブログです。こちらのブログ https://kosugihara.exblog.jp/ の続編となります。

【名古屋への連帯メッセージ】幕張メッセでの虐殺加担の武器見本市開催に抗議します

3月6日、熊谷千葉県知事にサイレントスタンディングで対峙

 

以下は4月27日に「ガザ緊急アクションなごや」の主催で行われた「イスラエルは虐殺をやめろ!ガザに人道支援を!4.27集会&デモ」への連帯メッセージです。

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【連帯メッセージ】

幕張メッセでの虐殺加担の武器見本市開催に抗議します

杉原浩司(すぎはらこうじ) 武器取引反対ネットワーク(NAJAT)代表

 昨年10月の東京ビッグサイトでの「国際航空宇宙展」に続き、より露骨かつ大規模な総合武器見本市「DSEI Japan 2025」が、5月21~23日に千葉県営の幕張メッセで開催されようとしています。DSEI Japanは3回目、幕張メッセでは通算5回目の武器見本市となります。 

 今回、展示会場面積は、初回2019年の2倍の3万平方メートルとなり、出展予定企業数も250社から450社へと激増し、期間中の来場者数も1万4000人以上(2回目の2023年は8432人)と予想されています。急拡大する日本の武器市場に国内外の「死の商人」が群がっています。

 前回2023年には、イスラエル最大の軍需企業であるエルビット・システムズが、伊藤忠アビエーション、日本エヤークラフトサプライと日本への武器売り込みのための協力覚書を交わしました。これに対しては、市民のBDS(ボイコット、投資引き揚げ、制裁)運動によって1年足らずで終了させました。

 今回もまた、イスラエルをはじめ、「(イスラエルに武器輸出することで)イスラエルの国際人道法・国際人権法違反に加担している」と国連の専門家に名指しで非難された、ロッキード・マーチンボーイング、RTX(旧レイセオン)、BAEシステムズなどの欧米軍需大手が出展しようとしています。

 加えて、各種の敵基地攻撃ミサイルの製造やオーストラリアへの艦艇輸出を狙う三菱重工(愛知は一大拠点です)など、戦争準備の大軍拡で潤う日本の軍需企業の出展も見逃せません。

 3月に再選された熊谷俊人(くまがいとしひと)千葉県知事は、選挙中、「合法的な防衛・セキュリティに関する展示会を知事の恣意的な判断で貸し出さないとする法的根拠はない」「法治主義の行政として中立公正に運用していく」とX(旧ツイッター)で述べ、武器見本市への批判を「職業差別だ」と非難しました。

 あまりにも認識が歪んでいます。イスラエルのネタニヤフ首相には、戦争犯罪や人道に対する罪の疑いで国際刑事裁判所ICC)から逮捕状が出されています。イスラエルや欧米の虐殺加担企業の出展を認め、商機を与えることは、イスラエルによるジェノサイド(意図的な集団殺害)への露骨な加担であり、「中立公正」ではありません。

 そもそも、これほど多数の軍需企業が出展する武器見本市に会場を与えることは、「戦争という手段によらずに紛争を解決する道を追求する」とうたう「非核平和千葉県宣言」にも反しています。もちろん、防衛省、外務省、経産省警察庁など、政府が公然と後援していることも許されません。

 DSEI Japanは市民の入場を禁止しており、今まで一定の情報を発信していたX(旧ツイッター)のアカウントも閉鎖され、さらに密室性が増しています。県民・市民の目の届かないところで、虐殺加担の戦争犯罪企業による血まみれの武器取引が横行することを見過ごすわけにはいきません。

 今まで、「安保関連法に反対するママの会@ちば」と「幕張メッセでの武器見本市に反対する会」の呼びかけで、映画『シャドーディール』上映会やオンライン署名、熊谷知事の街宣でのサイレントスタンディング、県庁前でのシットインなどを取り組んできました。開催初日の5月21日には幕張メッセ前でダイ・インや「人間の鎖」を含む大抗議アピールを行います。海外からの連帯メッセージも届く予定です。

 戦後80年の節目に、日本が再び加害国家として復活することを止めなければいけません。そして、ガザ・西岸でのジェノサイドと日本の虐殺加担を止めるために、愛知の皆さんと今後も連帯していきます。明日28日は日本エヤークラフトサプライ前で抗議のダイ・インです。共に頑張りましょう。