杉原こうじのブログ2

武器取引反対ネットワーク(NAJAT)代表の杉原浩司の綴るブログです。こちらのブログ https://kosugihara.exblog.jp/ の続編となります。

幕張メッセの武器見本市への貸し出しを正当化する熊谷候補に大反論!

3月6日、熊谷候補にサイレントスタンディングで対峙


幕張メッセの武器見本市への貸し出しを正当化し開き直る熊谷俊人候補(千葉県知事)に対して、私なりに反論しました。熊谷候補にはこれらを真摯に受け止めるとともに、この重大な問題について討論する(最低でも話を聞く)場を設けるように要請します。

熊谷俊人候補(千葉県知事)の2025年3月7日のツイッター(X)投稿>

合法的な防衛・セキュリティに関する展示会を知事の恣意的な判断で貸し出さないとする法的根拠はありませんし、そんな危険な社会で良いのですか?
この産業に従事する方々への職業差別にも当たります。

当該産業の展示や商談を禁止する法律を共産党さんが国会で制定すれば別ですが憲法違反でしょう。

気に入らない展示会だということは理解しましたが、自分が気に入らないものを法を超えて制限する世界の危険性を十分に理解してほしいと思います。

私たち千葉県は当該展示会を積極的に誘致する立場ではありませんし、基本は幕張メッセの判断ですが、今後も法治主義の行政として中立公正に運用していきます。

【以下、杉原による反論です】

<熊谷候補に反論1>
国連人権専門家38人は24年9月18日声明で「イスラエルへのデュアルユース品を含む全ての武器の輸出・輸入・移転の停止」を加盟国に要求。イスラエルの軍需企業に出展させる事は声明に真っ向から反する。「合法」を言うなら国際人道法こそ尊重すべき。
声明要旨 https://kojiskojis.hatenablog.com/entry/2025/03/07/210957

<熊谷候補に反論2>
リバプール市はエルビットシステムズがスポンサーの20年11月の武器見本市を中止
仏政府は24年9月の武器見本市へのイスラエル企業の出展を制限
スペイン政府は25年5月の武器見本市へのイスラエル企業の出展を禁止
→これらは違法だからでなく、虐殺に加担しないという倫理的な政策判断

<熊谷候補に反論3>
千葉県議会が94年に決議した「非核平和千葉県宣言」は「戦争という手段によらずに紛争を解決する道を追求する」と明記。国際人道法違反の戦争犯罪に武器を供給するイスラエルや欧米(核兵器も製造)の軍需企業に商機を与える事は宣言を踏みにじるもの
宣言全文 https://www.pref.chiba.lg.jp/seisaku/sonohoka/heiwa.html

<熊谷候補に反論4>
幕張メッセ設置管理条例第八条
・公の秩序又は善良の風俗を害する恐れがある時
・国際展示場の設置の目的に反すると認められる時
は施設利用を承認しないことができると明記。虐殺加担の武器見本市は"公序良俗を害する"どころでなく非人道的暴挙。知事権限で合法的に止めるべきもの

<熊谷候補に反論5>
幕張メッセ設置管理条例第八条に
国際展示場の設置目的に反すると認められる時
は施設利用を承認しない事ができると明記。
武器見本市への貸出は設置目的の「産業の振興及び文化の発展を図るとともに、国際化に資する」に反し、国際法違反に加担しかねない武器産業の振興でしかない。

<熊谷候補に反論6>
国が後援する合法的展示会を知事の恣意的判断で貸し出さないのは行政権の濫用と言いますが、2000年の鳥取県西部地震後、片山知事(当時)は財務省の"憲法違反"との恫喝を跳ねのけ、住宅再建に300万円支給を決断。熊谷候補は不当な国策に追随するだけ。国の過ちを正すのは自治体の責務。

<熊谷候補に反論7>
23年3月の武器見本市DSEI Japanでイスラエルのエルビットシステムズと日本の軍需商社2社が協力覚書を結びシャンパンで乾杯。その後、2社は批判を浴び覚書を終了。現場主義を掲げるなら、武器見本市の現場で何が起きているかを監視すべきだし、県民・市民の入場禁止を撤回させるべき。

<熊谷候補に反論8>
法治主義の行政として中立公正に運用」と言いますが、国連人権専門家から名指しで非難された軍需企業に商機を与えるのは、中立でも公正でもなく虐殺への加担です。国際人道法違反の武器取引を"放置"する事こそ、法治主義を害します。あなたこそ、県の設置管理条例を守るべきです。

<熊谷候補に反論9>
幕張メッセで何度も虐殺加担企業が出展する武器見本市が開催される事は、パレスチナの人々にどう見えるか想像力を働かせて下さい。あなたの思考の怠慢と軽薄と無責任により千葉県民は"21世紀のホロコースト"への加担という汚名をかぶる。貸出中止を決断すればあなたは歴史に名を刻む。